NO.101007 御本手ぐい呑み ¥12,500 |
NO.101008 灰釉片口鉢 ¥10,000
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NO.101009 灰釉片口鉢 ¥15,000
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NO.101010 灰釉耳付一輪生¥20,000
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NO.101055 灰釉丼 ¥4,500
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NO.101056 灰釉丼 ¥4,500
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NO.101075 三ツ紋鉢 ¥2,400
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NO.101098 三島4.3寸皿 ¥4,000 |
NO.101099 三島5寸鉢 ¥4,600
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NO.101100 灰釉片口鉢 ¥8,000
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NO.101115 灰釉飯椀 ¥4,000
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NO.111119 松の画5.8寸鉢 ¥7,100
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NO.141152 丹波田土徳利 ¥20,000
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NO.141153 丹波田土徳利 ¥18,300 |
NO.141154 丹波田土徳利 ¥18,300
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NO.141155 丹波田土徳利 ¥16,300 |
NO.151186 丹波田土猪口 ¥2,800
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色々なやきもの
吉井史郎氏が作陶するやきものには、李朝の時代から受け継がれたものや、清水焼の流れ汲むもの、また独自に研究し確立したやきものなど、たくさんの種類があります。当店では、これを作風に応じて、玄釉・京唐津・安南手・伊羅保・粉引・斑釉・刷毛目として展示しましたが、当然ながら氏の作品の全てがここに分類されるものではありません。このほかにも、三島、御本手、灰釉陶器など、分類されていない多くの魅力的なやきものがあります。また、最近では丹波田土による味わい深い陶器も手掛けていらっしゃいます。当店ではこれらのやきものを、“色々なやきもの”としてここに展示いたしました。
丹波焼
丹波焼は兵庫県篠山市今田町を中心とした地域で焼かれている焼き物の総称で、瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに日本六古窯の一つです。はじまりは平安時代末期から鎌倉時代とされています。平安期から桃山時代までは穴窯、慶長16年(1611)頃には登り窯が導入され、穴窯時代は「小野原焼」登り窯時代になって「丹波焼」または「立杭焼」呼ばれましたが、昭和53年(1978)「丹波立杭焼」の名称で伝統的工芸品指定を受けています*。
丹波立杭焼の原料粘土には、主として「四つ辻粘土」と「弁天黒土」があります。四つ辻粘土は流紋岩の風化砕屑物で天水などで流出し四つ辻大池の底に堆積したものと考えられており、ケイ素に富みアルミナ成分には欠けるものの古来丹波焼の陶土として用いられています。弁天黒土は今田町北東方の篠山盆地に堆積する水田土壌(田土)で、色は暗褐色および黒灰色の粘土です。組成はケイ素に欠けていますがアルミナ成分や鉄分に富む粘土で、丹波焼で登り窯が普及する江戸初期から陶土として用いられたとされています。しかし両粘土はいずれも長短あるため単味で用いることはなく、混合し、あるいは長石や木節粘土などの他の用土も用い混合調整して良質の成形・焼成特性を保持しています。初期の焼締め陶器、鳶[とび]色と呼ばれる器肌の無釉や自然釉による重厚な造り、また鉄釉や白釉などの釉薬を用いた多様な作陶は、古来陶業に携わる人々の創意と鍛錬によるもので丹波立杭焼を今日に伝えています**。
吉井史郎氏の丹波田土徳利は、弁天黒土を主原料とする焼締めの陶器で、同じ田土を用いる備前の陶土に比較しても、鉄分が多いためか黒褐色の器肌は古色を呈して味わい深い器となっています。
* 丹波立杭焼 陶の郷
** 陶土について
日本の陶土を訪ねて-その6-丹波立杭焼(兵庫県) 地質ニュース503号